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2020年8月 6日 (木)

人はなぜ狐に騙されなくなったのか(その1)

人はなぜ狐に騙されなくなったのか(その1)

はじめに

「木遣りを歌う狐」というむかし話があります。これなどは「化かすといえば化している」のですが、人間に悪いことをするというものでなく、むしろ、人々の生活に潤いを与え、災いから人々を守るという神様の使者のような働きを狐の話です。では「木遣りを歌う狐」というむかし話を紹介しておきましょう。


昔、木曾福島のお城に狐の一族がすんでいました。
木遣り歌を歌うのがとても上手な狐で、月の良い晩などには、狐の歌う木遣り歌が城下の町にもよく聞こえてくるのでした。

狐の木遣り歌は、聞こえ始めてしばらくすると、だんだん遠くなるように聴こえて・・やがて消えてゆくのでした。そして、その歌がだんだん遠くなる時は何事もないが、近づいてくる時は、町に災いが起きると言い伝えられていました。

村の婆さまなどは、狐を見かけると
「狐さ、狐さ・・今夜はひとつ、木遣りを聞かせておくれ~」っと声をかけたりしました。
すると、そんな夜には山から木遣り歌が聞こえてきます。
「エ~ヨイショト~・・エンヤラヤ~
 エ~~ちからな~揃えてヨ~~ゥ・・・・」

木遣りの声は・・だんだん遠ざかって消えてゆきます。
「やあやあ、よいものを聞いた・・声が遠くへ行ったで、今宵は何事もないだろう」っと。山の町は静かに更けて行くのでした。


ある夜のこと、深夜 木遣りの歌が聞こえてきました。声はだんだん近づいて来るようです。とうとう・・町も真中で歌っているように響き渡り・・突然消えてしまいました。
町の人は・・何事かと・・外へ飛び出してきました。

すると・・一軒の家から、煙が上がっているのが見えました。
「それ!火事だ・・・火事だ・・・」
町中総出でで消しにかかりましたので・・大火事にならずに消し止められました。

「狐が、教えてくれたんじゃ・・有難い、ありがたい・・」

庄屋さんの家へ泥棒が入った時も・狐の知らせで捕らえることができました。


狐の木遣り歌が、のどかに聞こえ、だんだん遠ざかってゆくのを聞きながら・・
「今夜も御狐様が、町を見回ってくださっている」っと安心して眠りにつくのでした。
「木遣りを歌う狐」というむかし話は以上の通りですが、狐のむかし話の多くは狐が人々を化かす話です。その代表的なものを紹介しておきましょう。

https://www.youtube.com/watch?v=co9_-LbLbHQ

https://www.youtube.com/watch?v=dcP_Ev99DUU

https://www.youtube.com/watch?v=8j33guN__cQ

https://www.youtube.com/watch?v=5_7Ive_P1fQ

 

さて、昔の人は時として狐に化かされていました。しかしながら、現代はそんなことはありません。では、なぜ現代の人は狐に化かされなくなったのか、今日は、その話をしたいと思います。また、それはいいことなのかどうか、そんな話もしたいと思います。

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