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2019年12月 2日 (月)

地方創生の成功のために(その9)

地方創生の成功のために(その9)
第3章 日本水田農業の再生(その2)

生源寺真一は、「日本の農業の真実」(2011年5月、筑摩書房)のなかで、『ひとことで農業政策といっても、その範囲は実に広い。しかし、日本農業最大の問題は水田農業にある」と述べており、さらに、水田農業の再生のためには何としても10ヘクタール程度の水田農家を増やさなければならないと述べている。


マスコミではよく大規模農業、あるいは大規模経営という表現が使われる。水田農業の場合であれば、10ヘクタールの規模があれば、ほぼ例外なく大規模と形容される。平均規模を大幅に上回っているからである。けれども、農業所得の水準という点では、10ヘクタールの水田農業は農業以外の勤労者と到底肩を並べることはできない。したがって、10ヘクタール程度の水田農家を大規模農家と呼ぶべきではない。大規模農家というわけではないが、そのレベルの規模の農業経営に対して、それを標準的な農業と呼べる状態を作り出すことこそが求められているのは間違いない。

しかしながら、少なくとも数集落に一戸は専業・準専業の農家(20ヘクタール、30ヘクタールの規模の水田農家)が活躍し、その周囲には10ヘクタールないしはそれより小規模の兼業農家や高齢者農家などがそれぞれのパワーに相応しい農業を営むかたち。これが近未来の水田農業の基本的なビジョンだと思う。筆者は、日本の社会にとって農村のコミュニティを引き継ぐことが大切だと考えており、広い農村にぽつんぽつんと大規模経営が散在するビジョンには賛成できない。


以上は、生源寺真一の「農業再建」(2008年1月、岩波書店)という本「日本の農業の真実」(2011年5月、筑摩書房)に述べられている生源寺真一の見解であるが、その概要については、私の紹介文がある。
http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/suidenno.pdf

 

 

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