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2018年10月 5日 (金)

地方創生の成功のために(その1)

地方創生の成功のために(その1)
(はじめに)

地方創生提起の契機となったのは2014年5月に日本創成会議・人口減少問題検討分科会により発表されたレポートである。2040年に20~39歳の女性の数が49.8%の市町村で5割以上減り、全国の市町村のうち約3割で人口が一万人未満となって消滅する恐れがあるという衝撃的な内容であった。

安倍晋三総理は、2014年9月の内閣改造で地方創生担当大臣として石破茂大臣を任命し、安倍総理自身が本部長となり全閣僚で構成される「まち・ひと・しごと創成本部」を設置した。さらに、同年11月には「まち・ひと・しごと創成法」が成立する。創成法に基づいて、年末の12月27日には、地方創生の国の五カ年戦略である「まち・ひと・しごと創成総合戦略」と日本の人口問題についての将来の展望を示す「まち・ひと・しごと創成長期ビジョン」が閣議決定された。

このような国の素早い取り組みは、当初は地方から大きな期待を持って受け止められた。しかし、期待はずれも甚だしい。「地方創生を超えて・・・これからの地域政策」(2018年7月、岩波書店)という本がある。この本で三人の執筆者が執筆し終わって、座談会をやっているが、その座談会で国の取り組みについて、次のようの述べられている。すなわち、

『 今般の地方創生で感じるのは、本来であれば国が取り組むべきこと、地方が取り組むべきことの役割分担があるはずですが、現在の国の動向を見ていると、インフラ整備が終わったのだから、あとは地方のことはすべて地方自治体と民間でやってもらおうという姿勢が強まっているのではないかということです。』

『 地方が主体的に取り組むべき政策もあることは分かりますが、国が対処しなければならない政策課題を、国が達成できないがゆえに地方に委ねたのが地方創生だったのではないでしょうか。人口政策や東京一極集中の是正はまず国が取り組むべき政策課題です。』・・・と。

私もそう思います。国でしかできない政策課題がある。東京一極集中の是正もそうだが、消滅可能市町村の大事な産業に林業と水田農業があるが、国は、林業と水田農業の復活に有効な手を打っていない。

そこで私はこの論文で、国が持つべき問題意識と政策課題を明確にしたいと思う。

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