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2018年9月13日 (木)

習近平の思想と知恵(その12)

習近平の思想と知恵(その12)

党員の資質・・・党の自己建設を絶えず強化する


2012年11月、新中共中王政治局常務員会内外記者会見でのスピーチ

「打鉄還需自身硬」。我々の責任は、全党の同志とともに、党が自ら党を管理し、厳しく党を律することを堅持し、自身に存在する顕著な問題を着実に解決し、職務態度を着実に改め、大衆に寄り添い、そうすることによって我が党を終始一貫、強固な指導的中心に据えることである。


「習近平の思想と知恵」(2018年4月、科学出版社東京株式会社)では、次のように述べている。

「打鉄還需自身硬」とよく言われるが、その意味は「鍛冶屋たる者、自分が頑丈でなければ頑丈な鉄器を鍛え上げることはできない」という意味である。それを敷衍すれば、何をするにせよ、自分がその使命や任務を達成するのにまずどんな資質を身に着けるべきかを真っ先に明確にする必要がある。仮に自分の力量が不十分であるなら、与えられた任務を達成することはできない。また同時に、正しい思想や価値観、毅然たる気概も持たなくてはならない。

習近平は新政治局常務員会内外記者会見においてこの言葉を引用し、中国共産党の自ら律する問題に対するメディアの関心に応え、この点に対する彼自身の関心の深さを存分に示した。国を治めるには党を治めることが先決で、党が国をきちんと治めるには、当自身が毅然として正しくあらねばならず、常に自身の能力を向上させ、自身の先進性と汚れのなさを保たなければならない。

今日我々が心を痛めているのは、党の指導的幹部の中に、尊大ぶって大衆を顎で使う者、信念に欠け共産主義を蜃気楼のような幻想と考える者、人民に賦与された権力を私利私欲の道具にして金と名誉に目が眩み自分を骨抜きにしてしまった者がいることである。それは人民大衆を失望させるばかりか、党のイメージをも直接損なっており、政権政党としての中国共産党がもしこれらの問題をなおざりにして懲罰を加えなければ、党の根幹が揺らぐであろう。
政党たるもの、必ずや常に情勢に対する明確な認識を持ち、人民大衆との骨肉の関係を強化し、自覚して免疫力を高め、自身の権力の増大、地位の向上に伴う腐敗リスクを強力に抑制し消去しなければならない。

中国共産党員は直面する状況をしっかり認識し、自分に負荷を与え、絶えず適応し前進していかなければならない。
また同時に、新しい情勢、新しい試練、新しい問題に立ち向かうため、自身の能力を絶えず確かなものとし向上させなければならない。

「習近平の思想と知恵」(2018年4月、科学出版社東京株式会社)の記述は以上であるが、習近平は、党と党員とは一体であると考えており、党員の資質の重要性を語っているのだが、党と党員とは一体であるとの思考は非常に奥深い思考であり、私は、やはり習近平は素晴らしい指導者であると思う。

それでは、党と党員とは一体であるという思考がなぜ奥深い思考なのかを説明しておこう。
それにはまず華厳哲理の説明から始めなければならない。

華厳経は、釈迦が成道後まもなく悟りの内容をそのまま説いた経典であり、「一即多、多即一」の純粋な大乗哲学である。華厳宗(けごんしゅう)は、中国において、華厳経を究極の経典として、その思想を拠り所としてできた宗派である。開祖は杜順、第2祖は智儼、第3祖は法蔵、第4祖は澄観、第5祖は宗密と相承されている。「一即多、多即一」という思考というのは、絶対的思考と相対的思考を超越した素晴らしい思考である。このことについて述べておきたい。

絶対的思考と相対的思考とでは、「社会の責任」についての捉え方が全く逆になっている。
絶対的思考では「社会の一部の者が責任者である方が、社会の責任の所在がはっきりする。権力を庶民にまで分散させると社会の責任も分散してしまい、社会の責任の所在がはっきりしなくなる」という主張である。
それに対して相対的思考では、「絶対権力者が常に責任を伴っているとは限らない。そして社会の責任が分散されていないために、社会全体で補助することができない。そのような状態で、絶対権力者が責任遂行を怠ったならば、社会全体が一気に衰退してしまう」という主張である。

結局、どちらにも利点と欠点が同居しているから、どちらかを一方的に「優れている」「劣っている」と決定できない。

したがって、両者の思考を弁証法的に超越する必要がある。その超越した思考が華厳経の哲理である。習近平が華厳経を勉強したとは思えないが、習近平の思考には華厳経哲理と同じ思考がある。つまり、社会(国)の責任というものは、絶対権力機構である共産党にあると同時に、共産党の構成要因である党員にもあると習近平は考えている。党と党員は一体のものだ。

中国では、すべての党員が、習近平ならびに党幹部と同じ価値観を共有して、社会(国)の責任を果たしているからこそ、中国は揺るぎない発展を続けることができるのである。




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