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2018年9月15日 (土)

習近平の思想と知恵(その13)

習近平の思想と知恵(その13)

天命思想・・・中国の経験に対する自信と自覚


2013年12月、毛沢東同士生誕120周年記念座談会でのスピーチ

我々はここ90年余りの党と人民の実践およびその経験を片時も忘れたり寸時も見失ってはならず、身を処する上での根本原理として捉え、「既不妄自菲薄、也不妄自尊大」(何かと自分を卑下したり尊大ぶったりせず)、党と人民が長期にわたる実践探索によって切り開いてきた正しい道を一切迷うことなく歩まなければならない。

「習近平の思想と知恵」(2018年4月、科学出版社東京株式会社)では、次のように述べている。

「既不妄自菲薄」と「也不妄自尊大」はいずれも中国人がよく耳にする成語である。前者は三国時代蜀の諸葛亮(諸葛孔明)の「出師表」(227年、孔明が劉備の死後即位した劉禅に、出陣に際し奉った文)(何かと自分を卑下したり、自分の都合の良い話をして、家臣の心から諌めを封じ込めてはいけない)による。
後者は六朝宗の范曄(はんよう)の「後漢書」馬援伝の言葉で(公孫述は井の中の蛙で、何かと尊大ぶっています)という意味である。

習近平はこの二つの言葉を使って、中国独自の社会主義の道を堅持する過程で社会に生じる二つの誤った傾向に警鐘を鳴らそうとした。その一つが「妄自菲薄」という虚無主義であり、もう一つが、「妄自尊大」という閉鎖的な硬直化である。
「妄自菲薄」に陥っている者は、西洋文明を人類普遍の唯一の形式とみなす過ちを犯している。

「妄自菲薄」という不健全な考えを克服するためには、中国独自の社会主義という道筋・理論・制度に対し揺るぎない自信を持たなければならない。中国の歩む道は旧ソ連のスターリンのそれとも、資本主義が歩んだそれとも異なる。
我々は中国独自の社会主義を維持し、それを保障しなければならない。


「習近平の思想と知恵」(2018年4月、科学出版社東京株式会社)の記述は以上であるが、そこに述べられているように、『「妄自菲薄」に陥っている者は、西洋文明を人類普遍の唯一の形式とみなす過ちを犯している。「妄自菲薄」という不健全な考えを克服するためには、中国独自の社会主義という道筋・理論・制度に対し揺るぎない自信を持たなければならない』のである。

政治についても、現在、西洋の民主政治が理想の政治形態だというのが私たちの常識になっているようだ。しかし、果たして民主政治が理想の政治形態であろうか。民主政治の対極にある政治形態として中国における天命による政治形態があり,これもなかなか捨て難い政治形態である。

中国5000年の歴史の中で、多くの王朝が興りそして滅びた。興亡の繰り返し、それが中国の歴史である。王朝の興亡、それらはそれぞれに歴史書が書かれているので、それら歴史的経験を今に活かすできる。さらに、それぞれの時代に多くの思想家が出ているので、その人たちの書物を今に活かすことができる。

習近平は、それらをしっかり勉強し、今の政治に活かしている。

王朝の興亡を通じて得られた政治思想、それが天命思想である。

天命政治(天命思想による政治)については、私の説明したものがあるので、参考のために紹介しておこう。
二つの政治形態: http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/hutatuno.pdf
天命による中華の政治: http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/tenmeiseiji.pdf


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