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2018年1月31日 (水)

「100匹目の猿現象」について

「100匹目の猿現象」について

「100匹目の猿現象」について、私は、「脳と波動の法則・宙との共鳴が意識を創る」(浜野恵一、1997年3月,PHP研究所)からの引用として、次のように書いた。すなわち、

『 「100匹目の猿効果」といわれている、奇妙な現象が生じたのは、サツマイモの餌になって6年目のことであった。この100匹目の猿の加入によって、あたかも臨界量を突破したかのように、その日の夕食時にはほとんど全部の猿が、イモを洗って食べるようになったのである。
さらに、もっと驚くべきことが同時に起った。海を隔てられている別の無人島の野生猿のコロニーにも、本州の高崎山のコロニーにも、このサツマイモを洗う食習慣が自然発生したのである。後にこれは「100匹目の猿効果」と呼ばれるようになり、いまでは猿以外のものにも、同様な現象例の認められることが、他の科学者によって指摘されている。』・・・と。

「100匹目の猿効果」という言葉は、イギリスの生物学者であるライアル・ワトソンがその著書(Lifetide-A Biology of theUnconscious)で言い出した言葉である。日本では、1981年、工作舎から「生命潮流」という訳本が出版されている。ワトソンの著書によって、「100匹目の猿効果」は一躍世界的に有名になり、今では「100匹目の猿現象」とも言われているが、そのいう現象が京大チームによって観察されたわけではない。ワトソンの創作である。
しかし、浜野恵一は、脳と波動の法則・宙との共鳴が意識を創る」(1997年3月,PHP研究所)のなかで、「100匹目の猿現象」が実際に発生したかのごとく書いている。

そこで問題になるのは、「100匹目の猿現象」と類似の現象が実際に発生しうるのかどうかである。浜野恵一は、同様な現象例の認められることが他の科学者によって指摘されていると、脳と波動の法則・宙との共鳴が意識を創る」(1997年3月,PHP研究所)のなかで書いているが、私も「100匹目の猿現象」と類似の現象が実際に発生しうると考えているので、以下にその説明をしたい。

「100匹目の猿現象」については、二つのポイントがある。

一つは、それまで芋を洗って食べるということを頑なに拒否していた大人の多くの猿が、ボスザルが芋を洗って食べるということを始めた途端、多くの猿がそれを真似しだしたということである。この第一の点は、私たち人間社会でよくあることである。まずそれを説明する。

群集心理(群集を構成する人々のさまざまな感情や観念が、同一の方向に収束していく心理的機制)にかかわる理論仮説として、アメリカの社会心理学者R・H・ターナーは「感染説」「収斂(しゅうれん)説」「創発規範説」をあげている。
創発規範説は、感染説、収斂説のいずれにも批判的であって、群集という集合現象の場において形成される固有の社会規範の成立とともに、その規範に適合する行動を容認、促進し、不適合な行動を抑制、禁止する社会的圧力が働くために、群集行動が全体として均質化すると主張する。
固有の社会規範というものは、ある程度の時間をかけて形成されてきたものであり、その間、リーダー的な人が存在しており、その人の影響が大きい。年寄りというのは、その地域固有の社会規範の中で人生を歩んできており、その地域固有の社会規範から外れた行動については拒否反応を示さざるを得ない。
しかし、若者はどちらかというと、新しいことをやりたがる傾向がある。古いものに縛られずに自由に何かをやりたいとうわけだ。それに対して年寄りは拒否反応を示す。
ところが、表現が悪いが地域のボス、つまり地域のリーダー的な年寄りが、その若者の行動を評価して、その若者を応援するとか、自分も一緒にやるとかすれば、他の年寄りも真似をするようになる。そして若者の新しい行動がその地域の新しい習俗となる、というようなことは私たちの日常生活によく生じている。
したがって、「100匹目の猿現象」において、それまで芋を洗って食べるということを頑なに拒否していた大人の多くの猿が、ボスザルが芋を洗って食べるということを始めた途端、多くの猿がそれを真似しだしたということは、群集心理の創発規範説で十分説できる。

「100匹目の猿現象」については、二つのポイントがある。

二つ目のポイントは、。海を隔てられている別の無人島の野生猿のコロニーにも、本州の高崎山のコロニーにも、このサツマイモを洗う食習慣が自然発生したという点である。果たしてこのようなことが科学的に起こるのだろうか。起こるのである。それをこれから説明する。

この点については、シェルドレイクの公開実験というのがあるので、まずそれを説明する。
1983年8月31日、イギリスのテレビ局テームズ・テレビによってシェルドレイクの仮説を調査する公開実験が行われた。一種のだまし絵を2つ用意し、一方の解答は公開しないものとし、もう一方の解答はテレビによって視聴者200万人に公開する。テレビ公開の前に、2つの絵を約1000人にテストする。テレビ公開の後におなじように別の約800人にテストをする。

いずれも、この番組が放映されない遠隔地に住む住人を対象とした。

その結果、テレビ公開されなかった問題の正解率は放映前9.2%に対し放映後10.0%であり、もう一方のテレビ公開された問題は放映前3.9%に対し放映後6.8%となったという。これにより『公開されなかった問題では正解率は余り変化しなかったが、公開された問題は大幅に正解率が上昇した』とされた。この公開実験によって、シェルドレイクの仮説は多くの人々に知られるところとなった。

そのテレビが放映された地域の人でテレビを見ておれば、答えはわかっているので、正解率100%になる。しかし、テレビが放映されない遠隔地の人は、ある確率で正解を示す人がいたとしても、その正解率は変化しないはずである。ところがテレビの放映によって、正解率が上昇したのである。あるところの現象が、そこと遠く離れたところに遠隔地にまで影響を及ぼしうることを示している。摩訶不思議な力が遠く離れたところまで及ぶのである。祈りの力が遠くまで及ぶことはアメリカの実験でも確かめられいる。

心臓病患者393人に対する実験で、「他人に祈られた患者」は、そうでない患者に比べて人口呼吸器、抗生物質、透析の使用率が少ない、ということが分かった。しかも驚くべきことに、西海岸にあるこの病院に近い場所にいたグループからの祈りはもちろんのこと、遠く離れた東海岸からの祈りでも、同様の効果があったのある。

そして、何よりも興味深いのは、患者さんたち本人は自分が祈られていることは、全く知らなかったということである。

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