« 沖縄の歴史(その7) | トップページ | 沖縄の歴史(その9) »

2017年11月 1日 (水)

沖縄の歴史(その8)

沖縄の歴史(その8)

第3章 弥生時代から鎌倉時代前夜にかけての琉球(その2)
第2節 日宋貿易について

日宋貿易は、日本と中国の宋朝の間で行われた貿易である。10世紀から13世紀にかけて行われ、日本の時代区分では平安時代の中期から鎌倉時代の中期にあたる。中国の唐朝に対して日本が派遣した遣唐使が停止(894年)されて以来の日中交渉である。

10世紀から14世紀にかけての東アジアは、各国の商人が活発に交易をおこなっていた時代である。宗の商人は、東アジア各地に華僑(かきょう)として寄留し発展していった。

日本の朝廷は、唐や宋などの商船の来航制限を定めたが、11世紀後半になるとそれが徐々に緩み始め、やがて 宋の商人の来航を受け入れようになるなど、日宋貿易に積極的になっていった。とくに平氏政権は、経済に敏感であり、日宋貿易を発展させた。日宋貿易の中心となったのは博多であり、宋商が居住して活発な交易活動を展開した(「住藩貿易」と呼ばれる)。かくして博多は国際都市へと発展していったのである。
中国の福州、シャム、スマトラ、ジャワなど東アジア全体の貿易の担い手に着目すると、日宋貿易の主要な担い手が宋商であるとしても、彼らは中継貿易の拠点として琉球を活用した。宗の商人たちは、天然の良港で島状になっていた那覇に居留地をつくり、那覇は「国際貿易特区」ともいうべき姿に変貌していく。
琉球は、優れた中国商品を大量に輸入してそれらを近隣諸国へ輸出すると同時に、中国へ持ちこむための商品を日本や東南アジアから調達するなど、東アジアの中継貿易国として重要な役割を果たしたのである。それが基礎となって、琉球は、明の時代に、世界の海を舞台にして壮大な交易の道を築き上げたのである。

日宋貿易によって力をつけた有力者は地元の農民を束ねて小豪族となり、石垣で囲まれた城(グスク)を築き、周辺の集落を傘下に入れ小国家へと発展した。そして、やがて琉球王国が誕生するのである。琉球王国の誕生、そのきっかけになったのが日宋貿易である。

第3章第2節の本文:http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/okireki32.pdf

« 沖縄の歴史(その7) | トップページ | 沖縄の歴史(その9) »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1117507/72106862

この記事へのトラックバック一覧です: 沖縄の歴史(その8):

« 沖縄の歴史(その7) | トップページ | 沖縄の歴史(その9) »