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2017年11月24日 (金)

沖縄の歴史(その15)

沖縄の歴史(その15)

第4章 鎌倉時代から明治にかけての琉球(その6)
第5節 琉球初の正史「中山世鑑」について

琉球王国の正史『中山世鑑』(1650年に成立)や、『おもろさうし』(1623年成立)、『鎮西琉球記』、『椿説弓張月』などでは、12世紀、源為朝(鎮西八郎)が現在の沖縄県の地に逃れ、その子が琉球王家の始祖舜天になったとされる。

日琉同祖論は、歴史的には16世紀の京都五山の僧侶等によって唱えられた源為朝琉球渡来説に端を発し、それが琉球へ伝わり17世紀に摂政・羽地朝秀が編纂した『中山世鑑』に影響を与えて、明治以降は沖縄学の大家・伊波普猷によって詳細に展開された。

琉球王国の人々と私たち日本人は同じ民族である。ただし、琉球王国の人々が正式に日本国民となったのは、琉球処分の後になってからである。琉球王国の人々と私たち日本人は同じ民族であるとの認識は、学識の高い京都五山の僧侶等にも琉球王国の識者にもあったに違いない。

琉球王国の正史『中山世鑑』を編纂した羽地朝秀は、摂政就任後の1673年の仕置書(令達及び意見を記し置きした書)で、琉球の人々の祖先は、かつて日本から渡来してきたのであり、また有形無形の名詞はよく通じるが、話し言葉が日本と相違しているのは、遠国のため交通が長い間途絶えていたからであると語り、王家の祖先だけでなく琉球の人々の祖先が日本からの渡来人であると述べている。

琉球王国の正史「中山世鑑」にはいわゆる創世神話も書かれている。
沖縄諸島地域は長らく、日本とは別の琉球王国としての歴史を歩んできたが、その中で民族の創始などを伝える神話もまた「古事記」や「日本書紀」を代表とする大和の王権の持つ神話とは別の神話を有してた。
民間レベルにおいても、それぞれの地域や島にさまざまな創世神話、宇宙開闢神話が残されている。

沖縄にこれだけ多くの神話が残されているということは、まことに特異なことで、琉球列島が大和朝廷の歴史書・古事記の影響を受けたということではなく、双方がいずれも同じ系列の下にある神話だということを示すものである。琉球列島及び大和朝廷の神話のルーツは、 黒潮文化圏( パプアニューギニア、 ハワイ、インド、ラオスとタイ、オーストラリア、 ニューへブリデス諸島)にあり、アイヌ神話と同じルーツを持っている。

北海道の有珠モシリ遺跡や虻田町の入江貝塚から、鬼界島カルデラの大噴火の際、西日本本土のみならず北海道まで逃げて行った人たちがいたことがわかる。それらの中には、そのまま北海道に居続けてアイヌの祖先となった人たちがいた。

第4章第5節の本文:http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/okireki45.pdf




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