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2017年5月 3日 (水)

台湾(その26)

台湾(その26)

第3章 現代の台湾

第2節  台湾問題について

2、台湾問題を解決するための日本の課題(その1)

台湾問題は、世界平和のため、いずれは解決しなければならない。平和国家としての日本は、世界平和のために尽力すべき課題のうち、台湾問題はもっとも重要な課題である。もちろん、台湾問題は日本だけの力で解決できるものではない。当事者である中国とアメリカが台湾問題をこのまま放置するのではなく、なんとしてでも解決しなければならないと相当の腹をくくらない限り台湾問題は解決しない。しかし、日本としては、中国とアメリカ両国に働きかけて、台湾問題解決の道筋を指し示さなければならない。

日本は、歴史的に中国と深い繋がりを持ってきたし、アメリカとは地政学的に深い繋がりを持っている。それら二つのことに関しては次のような私の論文がある。

http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/tyuusin.pdf

http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/anpokanren.pdf


さて、台湾であるが、日本と台湾は、中国やアメリカに比べてより深くより密接なつながりがある。

私は、第1章で「阿多隼人」について述べたが、アタ族の後裔が「阿多隼人」である。宮本常一は、南方から「アタ族」という海洋民族が日本に渡来したとして、この「アタ族」の船は集団移住のための外洋航海船だから当然構造船のはずで、したがって当然、鉄釘を使用していたとして、アタ族の技術能力を評価し、その技術の中に製鉄技術を推定された。その後、広州で、秦漢時代(紀元前221~西暦220)の大規模な造船工場の遺跡が発見され、その船台から幅6~8m、長さ20mの木造船が建造されたようで、多くの鉄鋳物、鉄釘、鉄棒や砥石などが発見された。それらの技術は、広州からの渡来民・アタ族によって日本にもたらされたと見なされている。

南方から「アタ族」という海洋民族が日本に渡来してきたのは奈良時代よりもっと古い時代だが、その後裔の「阿多隼人」が活躍するのは奈良時代である。アタ族という民族が中国に存在するわけではない。アタ族というのは、宮本常一の命名で、日本における呼び名である。アタ族は、日本において、薩摩半島、熊野、熱海で海洋民族として活躍した。白村江の戦いにおける日本側の総司令官は熱海のアタ族である。

当然、中国の南方沿岸地方でアタ族と同じ民族がいる筈だが、その名称は地方地方で異なっているものと思われる。名称は異なっていても、中国の南方沿岸地方の少数民族は、すべてアタ族と同じ民族だと考えてよい。

現在、中国の南方沿岸地方には、蛋民(たんみん)と呼ばれる人々がいる。 蛋民(たんみん)とは華南の広東省、福建省、広西チワン族自治区、海南省、香港、澳門の沿岸地域や河川で生活する水上生活者である。それら蛋民(たんみん)の祖先がアタ族と同じ民族である。 記紀の神代巻にある有名な「海幸・山幸」の交換説話の主要モティーフは、いわゆる「失われた釣針」型の話で、この類話はインドネシアから西部ミクロネシアにかけて濃厚な分布を示している。これらの類似は、中国の南方沿岸地方から台湾ならびに日本列島における海洋民族の移動を示す何物でもない。その歴史は、旧石器時代まで遡るが、奈良時代から平安時代には、福建省や台湾の海洋民族と日本の海洋民族との交流はあったのであり、その名残が媽祖信仰の広がりである。

第3章第1節において、台湾における現在の媽祖信仰について書いたが、それらを思う時、台湾と日本との繋がりがいかに深いかを認識せずにはおれない。

さらに、第2章において、 大航海時代から現代までの台湾と日本との繋がりを書いたが、特に、日本の台湾統治時代、ある程度の摩擦はあったものの、総体的には、日本総統府は善政を引いたのであり、親日的な台湾人が実に多い。これほど親日的な人々を多い国や地方は世界にない。 特に日本統治時代を経験した世代にはその時代を懐かしみ、評価する人々も多く、そのような声を載せた著書も数多く出版されている。 2009年に台湾の「金車教育基金会」が学生を対象に実施した「最も友好的な国・最も非友好的な国」に対するアンケートの結果、日本は、「最も友好的な国」の第1位 (44.4%) で、日本が「最も友好的な国」の首位になったのは3回目だった。

中華民国総統府国家安全会議諮問委員(閣僚級、日台関係担当)を務める李嘉進は「日台は『感情の関係』だ。普通の外交関係は国益が基本だが、日台は特別。お互いの好感度が抜群に高い。戦前からの歴史が育てた深い感情が出発点となっている」と指摘している。

李嘉進のような人は少ないのかもしれないが、台湾の指導的立場にある人が「 普通の外交関係は国益が基本だが、日台は特別。」と考えているということは、日本と台湾とが国益を超えた非常に深いつながりを持っていることを示している。

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