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2017年4月14日 (金)

台湾(その14)

台湾(その14)

第2章  大航海時代から現代までの台湾

第2節  台湾の近代化

1、清の統治時代(その1)

清朝第4代皇帝・康熙帝は、即位後に起こった三藩の乱(さんぱんのらん)を鎮圧し、鄭氏の降伏を受け入れて台湾を併合し福建省に編入、清の中国支配を最終的に確立させた。

三藩の乱は、康熙帝の時代(1673年)に起こった漢人武将による反乱である。雲南の呉三桂、広東の尚之信、福建の耿精忠が反乱を起こしたのである。その中心人物は 雲南の呉三桂であった。
尚可喜という清の武将がいる。 雲南の呉三桂や福建の耿精忠と並ぶ 広東の武将である。その晩年、殆ど眼が見えなくなり重病に罹っていた尚可喜は、雲南の呉三桂に西の方から攻められ、広東省の肇慶と詔州二府を失った。それで、尚之信は已む無く老いた父親を軟禁し、呉三桂に投降した。その際、呉三桂は清に対抗する軍事同盟に台湾を加えることを画策する。つまり、呉三桂は尚之信に恵州府を鄭経に割譲するよう命じ、その結果、三藩と鄭経の大同盟が終に結ばれたのである。鄭成功の息子・鄭経は、劉国軒を広州に近い恵州府の鎮守に任じるとともに、呉三桂と尚之信に使者を送り、大同盟が一致団結して清軍と合同作戦を行なうことを約束する。しかし、その約定は長く続かなかった。

耿精忠は1674年、清朝に謀叛を起こした時、先ず浙江省を攻撃し、温州を落とすなど勢いはあったのだが、その後、 耿精忠軍は連戦連敗で士気が低落した。その隙を狙ったのであろうか、鄭成功の息子・鄭経は福建の耿精忠領土を侵犯する。当然、鄭経と耿精忠との関係をおかしくなるし、台湾と福建との交易も行われなくなる。
鄭経と耿精忠の不和は、反清復明運動の妨げになるのを心配した呉三桂は、調停を試み、 1674年の年末に、周文驥を使者としてアモイの鄭経に送り、耿精忠と和解するよう促した。調停は成功した。耿精忠は1675年の二月、使者張文韜をアモイに派遣、鄭経に新年祝賀の意を述べ、軍船四艘を譲り渡し、その鄭経に海戦の指揮を取らせる確約を果たした。和議の交渉は速やかに福州で始められた。鄭経は鄭斌と柯平を和議交渉の代表に任じ、和議は滞りなく整い、鄭軍と耿軍は楓亭を堺にし、以南の諸県は鄭経に、以北は耿精忠に所属するのに合意した。その結果、泉州、漳州二府の諸県は全部、鄭経の支配下に置かれ、台湾と福州の交易は再開された。

鄭克塽(ていこくそう)は鄭成功の孫、鄭経の次男である。1681年、鄭経と陳永華が相次いで死去すると、重臣の馮錫範が鄭経の従兄弟達と組んでクーデターを起こし、わずか十二歲の鄭克塽を延平郡王とした。

1683年、清朝の水師提督・施琅(しろう)が澎湖海戦において大いに鄭軍の艦隊を破り,澎湖諸島を占領すると、馮錫範は遂に鄭克塽に清に降ることを勧めた。7月、馮錫範は、将である鄭克塽を施琅(しろう)の元に送った。そして、8月、施琅は台湾に入り、降伏を受け入れた。この施琅(しろう)という人物は、 清朝の水師提督であり、台湾にとって評価の分かれる人物であろうが、私は人間的に大変魅力のある立派な人物であると思う。

施琅(しろう)は、明末期から清初期の軍人である。特に台湾の鄭氏政権の攻略など、水軍の運用に優れた提督として知られる。
福建晋江に生まれた。鄭成功の父・鄭芝龍の部下であったが、1646年鄭芝龍が清に投降すると、それに従った。鄭成功による南明への誘いを断り、家族が捕らわれるも、帰順を拒否した。この際、家族は皆殺しにされている。
1656年定遠大将軍済度の麾下で鄭成功の北伐を迎撃、撃退に貢献した功で同安副将となった。その3年後には台湾に拠った鄭成功に対する同安総兵の地位に就いている。1662年、水師提督となり、鄭経に相対した。海澄をうかがう鄭経の軍を破り、耿精忠の蜂起(三藩の乱)にあっては、厦門にて戦闘を行い、オランダ人水兵を募ってこれに勝利し、反攻して金門島を含む2島を奪った。この功績で右都督となり、2年後には靖海将軍の地位が加えられた。
1668年には台湾侵攻を提案するがこれは通らず、内大臣となり鑲黄旗に属した。1681年、鄭経が死亡すると台湾侵攻の責任者として推薦され、福建水師提督と太子少保の地位を得た。翌年侵攻が決定すると1683年には鄭経の子鄭克爽を降し、靖海侯となった。

施琅(しろう)は、 鄭一族の毒殺を進言された事もあったが、これを退けている。そういう意味では、鄭成功の子孫にとって、大恩人である。

清は、このようにして東寧王国を破り、台湾を併合した。1895年に日清戦争の結果下関条約にて台湾が日本に割譲されるまで清は台湾を支配していたのである。

清朝は台湾についてほとんど投資を行わなかったために発展は遅れた。


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