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2017年2月 8日 (水)

白山信仰(その9)

白山信仰(その9)

なお、 白山信仰の中心は、現在、 越前馬場・平泉寺白山神社と加賀馬場・白山比咩神社と美濃馬場・長滝白山神社となっているが、このうち、菊理媛(くくりひめ)が祭神になっているのは美濃馬場・長滝白山神社だけである。加賀馬場・白山比咩神社の祭神は、比咩(ひめ)大神であり、神社側は 菊理媛(くくりひめ)と同一視しているが、これには大いに疑問がある。私の考えでは、白山比咩神社が創建される以前からこの地方で信仰されていた地元の産土神が 菊理媛(くくりひめ)であって、この神は、玄松子によると、玄松子が参拝した神社だけでも、数多い。それらの神社では、必ずしも 菊理媛(くくりひめ)を比咩(ひめ)大神と同一視してはいない。ということは、もともと古くから地元で信仰されていた産土神が 菊理媛(くくりひめ)であって、後年、白山比咩神社が創建されて、その主祭神が比咩(ひめ)大神となったものであろう。このように考えると、 越前馬場・平泉寺白山神社と加賀馬場・白山比咩神社と美濃馬場・長滝白山神社という三馬場のうち、美濃馬場・長滝白山神社だけがもっとも古い信仰形態を残しているのではないかと思う。

したがって、私としては、その文化財の多さのみならず、 もともと古くから地元で信仰されていた産土神が 菊理媛(くくりひめ) を主祭神にしているという観点から、三馬場のうち、美濃馬場・長滝白山神社を白山信仰の代表的神社として、高い評価を与えたい。

なお、念のために申し上げておけば、 菊理媛(くくりひめ)は日本書紀に初めて出て来る神の名であり、白山のみならず全国的にそれ以前の信仰があったのである。それが「シラ信仰」である。



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