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2016年12月 6日 (火)

天皇(その12)

天皇に関する国民感情その12

佐伯啓思「正義の偽装」について (その5)

佐伯啓思は「正義の偽装」の中で民主主義に関連して次のように述べている。すなわち、

『 わたしは「民主主義」という政治体制はたいへん難しいもので大きな欠陥を孕んでいると思っています。「民主主義」がすばらしいものであるなどとまったく思いません。しかし同時にまた、「民主主義」以外の政治体制を現状で採りえるとも思えません。とすれば、何とか民主主義を使いこなしてゆくほかないのですが、どうも「日本」と「民主主義」の食い合わせはなかなか難しいものを孕んでいるようにおもえるのです。』・・・と。

すなわち、「庶民感覚を反映する政治」と「責任の取れる政治」とは「食い合わせ」が悪い。佐伯啓思はそういっている。食い合わせの悪い食べ物の代表的なものは「鰻と梅干し」だが、私は両方とも大好きだ。しかし、それらを同時に食べることは避けている。食い合わせの悪い食べ物は結構数が多いが、そういう食い合わせの悪いものを同時に食べてはいけない。体の調子が悪くなるのだ。それと同じように、食い合わせの悪い「庶民感覚を反映する政治」と「責任の取れる政治」を同時に求めていると、国全体の調子が悪くなる。それらは別の次元の問題であり、互いに矛盾する問題だ。一般に、矛盾する問題の解決は大変難しいが、佐伯啓思の指摘するこの問題の解決も大変難しい問題である。
佐伯啓思は、日本の政治形態として、政治の権力と天皇の権威との複合形態に思いを寄せているようだが、私は、天皇の権威があまねく国民に浸透していくと、ひょっとしたら政治的食い合わせの問題は解決するかもしれないと思う。



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