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2016年11月30日 (水)

天皇(その11)

天皇に関する国民感情その11

佐伯啓思「正義の偽装」について (その4)

 佐伯啓思は「正義の偽装」の中で民主主義に関連して次のように述べている。すなわち、
『 むき出しの利己心も欲望の解放も、そして、それを正義にしてしまう厚顔無恥も「本当は」日本人の精神ではないと私は思う。日本人にとっての価値の基軸はどこにあるのか、それを見いださない限り、この劣化に歯止めをかけることはできないのではないでしょうか。』・・・と。

私は、日本精神は、聖徳太子の思想と俊徳丸の思想の渾然一体となったところにあると思う。敗者や弱者を排除しないで、自分の中に組み入れる度量をもった政治を行うこと。そういう世界を作り出すことが、「聖徳太子」という名前を使って表現された、日本人が目指していた政治の理想なのだった。「俊徳丸の思想」とは、折口信夫の小説「身毒丸」で述べられている俊徳丸の考えである。それは、神に対する「恐れ」を感じながら、なんとか神に認めてもらう生き方をしなければならないと考える思想である。うちのおばあちゃんが「そんなことをしていたら罰が当たるよ!」としょっちゅう言っていたが、そういうことだ。


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