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2016年11月15日 (火)

天皇(その6)

天皇に関する国民感情その6

「平成・美しい日本を護る会のブログ」その4

それではどのような記述があればよいのか、上記の学習指導要領で明記すべき事項として3点挙げましたが、自由社と育鵬社の教科書の天皇論の事例を見てみます。
《自由社》
 国史にとっての天皇という存在の意義は、対外的に言えば華夷秩序から自立する日本という姿勢であり、対内的には政治的権威としての極めて安定した存在です。自由社の教科書は、「中国の皇帝と日本の天皇」という大コラムを置き、その決定的な違い次のように解説しています。

 「日本における『天』の思想は、中国とは異なり、神話に登場する『高天原』に由来します。天皇の称号に『天』が含まれるのは、その高天原の神々の子孫という意味です。
 日本の古代国家が完成し、律令制のしくみが整うと、天皇はしだいに実権から遠ざかり、神々を祀る聖なる存在、あるいは国を治める権威となっていきます。そして、実際に政治を行うのは、太政大臣……征夷大将軍などであり、天皇は政治の正統性を保証してきました。歴史年表で、『元・明・清』などがあるのは、日本の『平安・鎌倉・室町』などの時代区分と似ていますが、その内容は全く違います。日本では所在地がかわっただけですが、中国では、革命によって王朝が倒され、別の氏族や民族が支配者となり、別の国がおこったことを意味するのです。」

《育鵬社》
 育鵬社は、天皇は単なる象徴を超えた存在であるという立場から、「日本の歴史・文化と天皇」の小コラムで次のように記しています。

 「天皇は、国の繁栄や国民の幸福を祈る祭り主として、古くから国民の敬愛を集めてきました。また、その精神的・宗教的な権威によって自らは権力をふるわないものの、そのときどきに権力をにぎる幕府などに権限をあたえる立場にありました。例えば幕府の将軍も征夷大将軍として、天皇から任命される形をとることで正統な権力となりました。(中略)」

 「日本の歴史には、天皇を精神的な中心として国民が一致団結して、国家的な危機を乗りこえた時期が何度もありました。明治維新や、第二次世界大戦で焦土と化した状態からの復興は、その代表例です。」

(出典:新しい教科書をつくる会「史」、平成25年1月号、「公民教科書は改善されたか」、他)
   (http://tamatsunemi.at.webry.info/201302/article_9.html、他)

 天皇とは何かの本質に迫るこのような記述こそ、子供たちにとって必要ではないでしょうか。しかし両社教科書の採択率は極くわずかであるのが現状です。


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