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2016年8月17日 (水)

シャングリラ(その44)

シャングリラ(その44)
第4章 ラサ(拉 薩)(その5)
第2節 ポタラ宮(その1)

雄大なポタラ宮:http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/syan405.jpg

ポタラ宮はラサ市を東西に流れるヤルンツァンポ河のほとり、マルポリの丘の上に建っている。白く高く、その姿は実に荘厳である。ポタラ宮のポタラと は観音菩薩の住む場所を表すサンスクリット語「ポタラカ」からとられている。チベット仏教は観音菩薩を信仰する宗教なのだ。 

「ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群」に含まれるのはポタラ宮、トゥルナン寺(大昭寺)、ノルブリンカの3つである。チベット文明、宗教、そして政治の中心として、これらの世界遺産は大きな役目を果たし、そして今もそれは続いている。 
 
海抜はおよそ3700メートル、チベット仏教の信者は一生に一度はここを訪れると言われている。この天に近い都市のこの美しい建物にはそれだけの価値があると、信者ではない人でも感じざるを得ないだろう。

現在のポタラ宮が建てられたのは1642年、ダライ・ラマ5世の時代である。もともとこの場所には7世紀にチベットを統一した吐蕃が築いた宮殿があった。その宮殿を拡充する形でポタラ宮は築かれたのである。

ポタラ宮ができる少し前、チベットではチベット仏教の各宗派が争いあっていた。ダライ・ラマ5世の宗派もそのうちのひとつ、ゲルク派という宗派である。このゲルク派はモンゴルで厚く敬われており、その後見を得ていた。その後、オイラトという騎馬民族とも手を握り、その後見によりチベットを統べることができたのである。

  ダライ・ラマという称号は、チベット仏教への信仰が厚いモンゴルのハーン(王)がダライ・ラマ3世に贈った称号である。「ダライ」とはモンゴル語で海、「ラマ」はチベット語で智慧、たくさんの智慧をもつ人物という意味である。チベット仏教の最高位であるこの地位は、もともと宗教的な力しかもっていなかった。政治上の最高指導者を兼ねるようになったのは、チベットを統一したダライ・ラマ5世からである。ポタラ宮の建設は、政治的権威を確立したことを象徴するものでもあったのである。




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