« シャングリラ(その21) | トップページ | シャングリラ(その23) »

2016年7月25日 (月)

シャングリラ(その22)

シャングリラ(その22)
第2章 中国という国(その9)
第3節 世界平和に向けての可能性(その2) 
2、近代国家の責任(その1)

近代国家の中で、どうも中国だけが異質である。 中国が軍事大国として膨大な予算を軍事力拡大に使っている現状に脅威と感じ、対中政府開発援助は大幅に縮小すべきだという意見を持っている日本国民は少なくないが、中国は、日本から多額のODA(政府開発援助)を受けながらも、1950年から対外援助を初めて、現在も結構多額の援助を行なっている。中国は、 この「対外援助」を援助を開発途上国間の相互支援(南南協力)と位置付け、OECDに加入していないのである。これでは中国が近代国家として責任を果たしているとは言い難い。

しかし、中国には、近代国家として責任を果たすことのできる国際協力がODA以外にもあると思えてならない。

中国は大国である。IMF報告によると、2014年のGDPは為替レート換算によると、米国17兆4160億㌦である。これに対し、中 国は10兆3560億㌦である。まだ米国の方が大きい。しかし、購買力平価(ppp)換算で見ると、中国のGDPは17兆6320億㌦となり、米国を超え た。そして、5年後(2019年)には、米国22.2兆ドルに対し、中国26.9兆ドルと大きく上回る(IMF, World Economic Outlook Database, October 2014)。
日本のGDPは2014年4兆7700億㌦、2019年5兆5433億㌦(pppGDPは5兆5280億㌦) である。5年後、中国のGDPは日本 の5倍になる(注、日本のGDPは為替レート換算も購買力平価換算も大差ない)。日本と中国を指してアジアの「2大経済大国」と言うことが語られるが、日 本経済は中国の5分の1の大きさである。
しかし、中国は、このような経済大国でありながら、人口が多いために、国民一人当たりのGDPが非常に小さい。世界ランキングは、おおむね80番目であり、アフリカの 赤道ギニア、 セーシェル、 ガボン、 モーリシャスより下位にある。そして貧富の差は、アフリカのエチオピア、エジプト、ブルンジ、 マリ、 ニジェール、トーゴ、ギニアビサウ、ベニン、カメルーン、タンザニア、マラウイ、ブルキナファソ、ギニア、チャド、セネガル、シェラレオネ、ガボン、ジプチ、コートジボアール、コンゴ民主共和国、ウガンダ、マダガスカル、ガーナ、コンゴ共和国 よりひどい状態にある。

ご承知のように中国の経済発展は誠に目覚ましいものがある。しかし、人口があまりにも多すぎるので、貧困問題がなかなか思うように進まない。さらに、環境問題、感染症や食糧の安全の問題もある。一方で、軍事力の拡大にも取り組まなければならない。 これが中国の最大の悩みだ。

« シャングリラ(その21) | トップページ | シャングリラ(その23) »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1117507/66671917

この記事へのトラックバック一覧です: シャングリラ(その22):

« シャングリラ(その21) | トップページ | シャングリラ(その23) »