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2016年7月 5日 (火)

シャングリラ(その3)

シャングリラ(その3)

第1章 シャングリラという所(その1)
第1節 概要(その1)

シャングリラ(香格里拉)は中華人民共和国雲南省デチェン・チベット族自治州に位置する県級市。 シャングリラはシャングリラ市というように、市という名称が付いているが、中国の市という名称には注意を要する。例えば、北京、上海、重慶、天津も市であるが、これらは行政的に省のことである。北京省、上海省、重慶省、天津省という名称はなく、その代わりに北京市、上海市、重慶市、天津市がある。シャングリラ市は、県クラスの市であり、下の図では珍しくシャングリラ県と書いてあるが、私たち日本人の感覚から言えば、その方が的確であろう。

図:http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/syan101.gif

なお、昆明市は雲南省の省都であるが、上の図の麗江市や曲靖市と同じく県級市より格が上の地級市で、上の図の例えば大理市より格が上である。大理市は、シャングリラ市と同じ県クラスの市である。また、上の図には思茅市というのが見えるが、12年ほど前まで思茅市と呼ばれていた県クラスの都市である。現在は、地級市に格上げされ、普洱市と改称されている。
中国には、地級市と北京などの最高クラスの都市との間に副省級市がいくつかある。副省級市はとくに重要な地級市で大幅な自主権が与えられる都市のことである。西安、昔の長安のことであるが、これなどは副省級市である。

このように、中国の都市名については、私たちの感覚から言えばややこしく、注意を要する。シャングレラは県級市であるが、県級市は私たちの感覚から言えば県と考えてよい。
デチェン・チベット族自治州は、雲南省西北部に位置するチベット族が人口の33%を占めるチベット文化圏にある。デチェン・チベット族自治州シャングリラの他に、徳欽県と維西リス族自治県を含む広大な地域であるが、その中心都市がシャングリラである。チベット文化圏の中心は、いうまでもなくラサを中心としたいわゆるチベットであるが、その文化は青海省の全域、甘粛省と四川省の一部、並びにシャングリラにまで及んでいるのである。

シャングリラは、もともと中甸県(ちゅうでんけん)と呼ばれていたが、J・ヒルトンの小説『失われた地平線』の中で描かれているユートピア(理想郷)シャングリラ を採用し、2014年、中国政府によってシャングリラ県に改名された。



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