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2016年5月19日 (木)

山地拠点都市構想(その147)

山地拠点都市構想(その147)

第6章 山地拠点都市構想の実現に向けて(23)
第4節 「美しい都市」を目指して(2)
1、山の生態系の復活(1)

四手井綱英が著書「森林はモリやハヤ シではない(2006年6月10日、ナカニシ 出版)」で明確に言っているが、スギやヒノキの根は下に張らずに横に張るので災害が起 こりやすい。四手井 さんの考えは、集中豪雨の被害を少なくするには、深く根を下ろす
広葉樹と混ぜるとか、また崩れても山の中だけの被害ですむように、川岸の数百メートル 上まではスギやヒノキを伐採して広葉樹に改修していくなどの対策を立てるべきだという ことである。私は、四手井さんの考えにもとづいてそういう改修を至急実施 していくべ きだと考える。
そしてさらには、スギやヒノキの人工林の未間伐区域は早急に間伐を実施すべきであ ると考えているし、また現在広く行われている切り捨て間伐については、森林の生態系か ら見て好ましくないと考えている。これらの点については、四手井さんは本の中で何も 言っておられないが、まあ行政的にはいろんな議論があるのであろう。しかし、私 は、 森林生態系の観点から、まずは専門家の大いなる議論が必要ではないかと思う。四手井さ んも言っておられるように、森林は林業のためだけにあるのではない。動物や虫のこと も考えねばならないし、災害のことも考えねばならないし、エネルギー資源のことも考え ねばならない。林野行政では、是非、そういうことを考えて欲しい。

さて、管理主体の問題であるが,四手井さんは上記著書の中で、次のように言っておら れる。すなわち、 『 西ドイツやスイスなどでは、谷ごとにどういう森をつくるかという林業計画が作られ、民有地の植林計画にも営林署が加わっています。それに比べわが国の場合、70%の 民有林に何を植えるかは 所有者まかせです。植林には低利の貸し付け金が出ます。植える 樹種によって金利を変えるとか、天然更新で森をつくったらどうするとか、その気になれ ば何ら かの方策が立てられるような気がします。』・・・・・と。

日本の場合は、たしかに所有者まかせで、維持管理についても多くの所有者は何もせず、森が荒廃の 一途を 辿っている。大問題ではないか。  また、管理主体の問題だけでなく、現在の山はスギやヒノキの人工林が多すぎるとい う問題がある。四手井さんは上記著書の中で 、次のようにも言っておられる。すなわ ち、

『 (林野庁は)人工林に よる森林管理だけを林業と思い込み,ついに1000万ヘク タールという日本の森林面積の40%を超える人工林を造ってしまったが、これは優良林地を造る ということには著しく問題である。日本の森林面積で、人工造林として良い 森林ができるのは森林土壌から考えてせいぜい25%までである。』・・・・と。

私は、奥山を中心に択伐をすすめ、日本の森林を・・・生態系豊かな・・・縄文時代から連綿と続いてきた・・・本来の森林に戻していかなければならないと思う。私たちは今こそ 四手井さんの言っておられることに真剣に耳を傾けなければならない。

   四手井さんは上記著書のなかでおっしゃっている。森林とは単なるモリやハヤシではな
い。頂上までぎっしりと森林に覆われた山のことである。そこには、本来、神がおられる のだ。私は、そういう森林の生態系を人工林で壊してしまうことは神を冒瀆する以外の何 ものでもないと思う。早急に奥山を本来の森林に改修しなければならない。



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