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2016年5月17日 (火)

山地拠点都市構想(その145)

山地拠点都市構想(その145)

第6章 山地拠点都市構想の実現に向けて(21)
第3節「自立的発展」を目指す(8)
3、サステイナブル・コミュニティ(2)

4 、サステイナブル・コミュニティにはさまざまな特徴、或いはそれを構成している 要素と言いうるものがある。これらは相互に重なり合うが、あえて次の七つを抽出した。
イ、アイデンティティ
そこに住んでいることが誇りになるようなコミュニティか。 象徴的な建物や広場、ランドマークがあるか。 歴史や伝統を大切にしているか。 住民参加が促進されているか。住民の意識は高いか。 住民同士の強い結びつきがあるか。
ロ、自然との共生
緑にあふれたコミュニティか。 自然との調和・共生を志向したコミュニティか。 コミュニティ内での食料の生産が行われているか。 コミュニティの境界としての自然を考えているか。
ハ、自動車の利用削減のための交通計画
自動車の使用を抑制する仕組みがとられているか。 より大きなネットワークとの調和がとられているか。 歩ける程度の大きさのコミュニティか。
歩道、自転車道などが積極的に整備されているか。
道路の配置はクルドサックか、グリッドシステム化。それらの特徴を良く理解して利用し ているか。
ニ、ミックストユース
生活する上でのさまざまな活動拠点を持っているか。 自己完結型コミュニティを志向しているか。 ひとつの建物の中に商住混在しているか。 集約されたコンパクトなコミュニティか。 犯罪防止の効果も上がっているか。
ホ、オープンスペース
中心となるような、誰もが利用するような公的な広場があるか。 住民にとって魅力のあるオープンスペースがあるか。 コミュニティ内外の自然保護のためのオープンスペースがあるか。 コミュニティの境界をなす緑地帯等のオープンスペースがあるか。
へ、画一的でなく、いろいろな意味で工夫された個性的なハウジング
画一的でない個性的な家をつくる努力がなされてるか。 地域に根ざした技術や工夫をこらしているか。 エネルギー効率を考えているか。 さまざまな人が住めるような多様な住宅のタイプが準備されているか。 町づくりに関して基本的なコードがコミュニティにあるか。
ト、省エネ・省資源
自然排水溝、水のリサイクル等、水の効率的利用を追求しているか。 省エネのための工夫がコミュニティになされているか。 太陽エネルギー等、自然再生エネルギーが積極的に利用されているか。
廃棄物などのリサイクルがなされているか。 エネルギー効率の観点から各建造物に工夫が見られるか。

サステイナブル・コミュニティというのは以上のようなものである。私は、その理念や設 計思想には大賛成である。しかしながら、アメリカと日本は事情が違うし、日本の中でも 大都市と山地拠点都市でも事情が違う。 大都市の場合は、 問題が多すぎて、サステイナ ブル・コミュニティというのはごく狭い一部の地域に限定されるように思われる。私のい う「山地拠点都市」は、おおむね過疎に悩む山地の都市であり、自然には恵まれているの で、贈与経済さえ導入できれば、サステイナブル・コミュニティの実現が比較的可能であ る。「山地拠点都市」でいえば、サステイナブル・コミュニティは非現実的な話ではない。 問題は、地域の人々が「やる気」を出して地域通貨の問題と取り組むことができるかどう かである。問題は「やる気」だけだ。財政的或いは制度的な問題はいっさいない。今こそ 立ち上がれば、過疎地域の都市、私は「山地拠点都市」と言っているのだが、過疎地域の 都市は見違えるように良くなる。十分サステイナブル・コミュニティをつくることができ る。 理想は高く、現実は低く。私たちは、瞬間を生きる事が大事である。行動の微分というか タンジェントが大事であって、理想を高く持ちながら、現実に今何をやるべきかを考えね ばならない。できることを一所懸命やれば、自ずと道は開かれてくる。一つの所に集中し て一所懸命やることだ。もちろん、その際大事なのはヴィジョン、つまり理想であって、 その理想というのはサステイナブル・コミュニティである。


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