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2016年4月 7日 (木)

山地拠点都市構想(その134)

山地拠点都市構想(その134)

第6章 山地拠点都市構想の実現に向けて(10)
第2節 中枢都市との「交流」について(4)
4、「道の駅」と「まちの駅」との姉妹協定

地域交流センターの田中栄治さんが提唱され、現在大きな進展を見せている「まちの駅」 というのがある。「まちの駅」とは、地域住民 や来訪者が求める地域情報を提供する機 能を備え、人と人の出会いと交流を促進する空間施設であり、関係者の意識としては要す るに人びとの交流施設のことである。もちろん、「道の駅」もその範疇に入るのだが、こ れからの地域づくりの哲学を踏まえて交流施設の再整理が必要かと思われる。私として は、これからの「知恵のある国家」として不可欠の市場経済と贈与経済のハイブリッド経 済を考えているので、それを前提として山地拠点都市における「道の駅」を中核に据え、 その連携施設として、中枢都市の「まちの駅」を考えている。その他の「道の駅」や「ま ちの駅」は私の課題の外にある。もちろん関心がない訳ではないが、中心的なテーマから 外れているという訳だ。
都市の中心商店街は、田舎の地域と姉妹関係を結び、交流を深 める。都市側は田舎の人 びとのために中心商店街に二地域居住用コーポラティブハウスを作り、田舎側は都市の人 びとのために山地拠点都市にクラインガルテンを作って、双方の交流連携を 深めるのであ る。中心商店街につくるコーポラティブハウスはマンションでも良いだろう。交流の場は 公民館その他大都市にはいろいろあるので、コーポラティブハウスは気安く泊まれればそ れで十分だ。クラインガルテンはそこに交流機能がなくてはならないので、先に述べたよ うな特別の工夫が必要だ。
毎週田舎から来て中心商店街での青空市場が開かれている。そういうイメージであるが、 具体的には、山地拠点都市の「道の駅」と中枢都市の「まちの駅」で姉妹協定を結んでほ しい。ともに会員制度になっているので、両者の会員はお互い姉妹関係というか兄弟関係 の間柄になる。地域通貨は「道の駅」で発行する。中枢都市の中心商店街では、山地拠点 都市の人がその商店街にやって来た時、ごく一部の商品で良いから地域通貨で売るように して欲しい。床屋や美容院も地域通貨でやっていただけるとありがたい。地域通貨はかく して通貨とし ての機能を持つことができるのである。中心商店街の青空市場では、一般の お客さんが商品を買う場合 に円(日銀券)を使うが、「まちの駅」の会員は地域通貨で それら商品を買うことができる。「まちの駅」の会員は、山地拠点都市の人びとの仲間で あり、二地域居住で山地拠点都市のクラインガルテンに行っ たとき、農業の手伝いをす るなどさまざまなボランティア活動をして、地域通貨を手に入れるのである。

のちほど述 べる大都市から山地拠点都市に移住して農業を営む人は、今後増えると思われるが、そう いう山地拠点都市への農業移住者は、すべてクラインガルテンの会員となる。一般的な言 い方で言えば、田舎と都会との架け橋になる訳だ。「まちの駅」の会員でない人が「青空市場」で買い物をすることも少なくないであろうから、農業移住者が「青空市場」でそれ なりに円を稼ぐことは可能であろう。

私は中枢都市と山地拠点都市との「交流」を考えている。それは、従来、「都市と農山村 との交流」と呼ばれてきたものではあるが、その「交流」の主体を明確にして「道の駅」 と「まちの駅」を政策課題の中核においている。その場合、「道の駅」と「まちの駅」の どちらを重視するか? 山地拠点都市構想はその両方だ。中枢都市の人びとの助けがない と山地拠点都市の持続的発展は難しいし、逆に、山地拠点都市の助けがないと中枢都市の 人びとの「安心」は得られない。競争社会の弱者はますます不安定な生活を強いられると いう訳だ。これからの社会はボランティア活動が活発でないとやっていけない筈だ。知恵 ある国家とは国民の命と財産を守るところにある。そこにイキイキと生活し続けることの できる国家のことである。過疎地域にしても中心商店街にしても、現在は、後継者がいな く、到底サステイナブルなもの、つまり持続的発展の可能なものになっていない。後継者 がいないと居住財産は放棄せざるを得なくなってしまう。これではとても知恵のある国家 とはいえない。過疎地域もそうだが、中枢都市も誠に不安定な社会になっていて、それを 持続可能な安定社会に切り替えていくには、どうしても「地域通貨」が必要で、それを可 能ならしめるのは山地拠点都市と中枢都市が、「道の駅」や「まちの駅」をつうじて姉妹 関係を持つことが絶対に必要なのである。


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