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2015年11月25日 (水)

近代国家の責任(その15)

近代国家の責任(その15)

以上、近代国家の責任について、その1からその14まで縷々述べてきたが、それらを総合して、かつ、必要なリンクを張って作成した論文については、次のとおりである。

シ リアの場合、国際社会(国連又は有志連合)はシリアを近代的な国家に生まれ変わらせることはできない。現在のところ、イスラム国の勢力を削ぐことしかできない。あとは、政府勢力と反政府勢力とクルド人勢力の争いを見守るしかない。先進国が独自に政府勢力なり、反政府勢力なり、クルド人勢力なりに軍事的又は 経済的支援をするということがあっても、 国連常任理事国(アメリカ、フランス、イギリス、ロシア、中国)のそれぞれの思惑がそれぞれ違うので、 それら3勢力の紛争に直接介入することはあり得ないのではないかと思われる。

近代的な国家とは、近代国家のみならず、非近代国家であっても発展途上にあり、今後、近代化を図って、近代国家と同じように国際社会に対する十分な責任を果たしうる可能性を秘めた国家をいう。発展途上国をそのような近代的な国家に生まれ変わらせることは近代国家の責任である。この論文は、近代国家の責任について論じたものである。

しかし、その論考を進めるにあたって、近代国家の定義もはっきりしないし、近代的な国家の概念もはっきりしない。したがって、まずはそれらをはっきりさせた上で、近代国家の果たすべき責任を論じた。近代国家の果たすべき責任とは、具体的に言って何をどうすれば良いのか? それを明らかにしながら、先進国が近代国家の責任をそれなりに果たしている状況を見ていくこととしたい。

しかし、近代国家の中で、どうも中国だけが異質である。 中国が軍事大国として膨大な予算を軍事力拡大に使っている現状に脅威と感じ、対中政府開発援助は大幅に縮小すべきだという意見を持っている日本国民は少なくないが、中国は、日本から多額のODA(政府開発援助)を受けながらも、1950年から対外援助を初めて、現在も結構多額の援助を行なっている。中国は、 この「対外援助」を援助を開発途上国間の相互支援(南南協力)と位置付け、OECDに加入していないのである。これでは中国が近代国家として責任を果たしているとは言い難い。

しかし、中国には、近代国家として責任を果たすことのできる国際協力がODA以外にもあると思えてならない。この論文では、その点についても説明した。

http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/kinkokkano.pdf

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