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2015年9月14日 (月)

近代国家の責任(その1)

近代国家の責任(その1)

近代国家の責任・・・国際社会は何ができるか
1、近代国家の定義について
近代国家とは、近代に成立した中央集権国家のことである。しかし、 近代の定義がはっきりしない。

通常、「近代」は、ヨーロッパ列強の進出によって旧来の社会体制が転換された後の時代や、ヨーロッパ列強型の新国家が成立した後の時代と規定される。これに対して、「近世」は、ヨーロッパ列強が進出する前の時代や、ヨーロッパ列強型の新国家が成立する前の時代と規定される例が多い。
その他の地域の歴史の時代区分についても多くの場合、「近世」「近代」「現代」の区分が用いられるが、進歩史観の一種である唯物史観の適用などが絡んで様々な説が提唱されており、時代区分が定まっていないことが大半である。唯物史観を適用する場合、「近世」は封建主義時代、「近代」は資本主義時代と規定される例が多い。
また、「近代」という語は、「現在の政体や国際社会の時代(現代)の一つ前の時代」という意味を伴う。このため、アジア史では、第二次世界大戦終結(1945年)を境にして「近代」と「現代」に分けられている。一方、ヨーロッパ史では、第一次世界大戦終結(1918年)を境にして「近代」と「現代」に分けられていた。しかし、近年では東欧革命(1989年)を境にして「近代」と「現代」を分ける見方も増えている。

中国史では、新政府の成立に則って中華民国(辛亥革命から国共内戦まで)の成立期を「近代」とする見方と、西欧列強の進出とそれに伴う社会変動に着目して、1840年のアヘン戦争から国共内戦までを「近代」とする見方がある。

このように、「近代」の定義がはっきりしないが、この論文を書くに当たって、私なりにその定義をはっきりしておかないと具合が悪いので、私なりの考えで、「近代」の定義をしておこう。
アジア史では、近代と現代の境目が第二次世界大戦終結(1945年)とされているようであるし、2015年9月3日に北京で行われた「抗日戦争勝利記念」の軍事パレードで習近平は「 抗日戦争勝利が現在の中華人民共和国を成立させた」というような認識を示している。また、日本は、第二次世界大戦終結(1945年)を境に大きく生まれ変わった。それらのことを勘案して、近代と現代の境目が第二次世界大戦終結(1945年)とする。

また、冒頭に述べたように、 通常、「近代」は、ヨーロッパ列強の進出によって旧来の社会体制が転換された後の時代や、ヨーロッパ列強型の新国家が成立した後の時代と規定される。これに対して、「近世」は、ヨーロッパ列強が進出する前の時代や、ヨーロッパ列強型の新国家が成立する前の時代と規定される例が多い。

したがって、私としては、「 近代国家とは、ヨーロッパ列強の進出によって旧来の社会体制が転換された時期以降、第二次大戦終結までに成立した国家であって、かつ、現在、内線状態になく、国家権力に混乱がない国家」と定義することとする。

この定義からすると、 インドの独立は1947年(第二次世界大戦終結の2年後)であるから、インドは近代国家ではないということになるが、これには何となく釈然としないものが残る。したがって、近代的な国家という概念を設けなければならないだろう。しかし、その前に、私は、近代国家の成立時期を、「 ヨーロッパ列強の進出によって旧来の社会体制が転換された時期以降」としたので、「ヨーロッパ列強の進出」というものがどういうものであったのかを一つの歴史認識として勉強しておく必要がある。


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