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2015年2月19日 (木)

熊のことは熊に訊け(その12サーモンとは何か?)

熊のことは熊に訊け(その12サーモンとは何か?)

北海道で主なサーモンはカラフトマス(ピンクサーモン)、シロザケ(チャイムサーモン)、サクラマスの三種。パーマークという小判型の斑点を体側に配したサクラマスをヤマメと呼ぶが、これは、海へ降りる前の稚魚か、海へ降りずに川に育った個体のこと。北海道の特定河川で、北米のレッド(ベニザケ)が試験的に放流されたり、あるいは北米のキングサーモンやシルヴァーサーモンが迷い込んで北海道の河川に遡上したりする例はまれに見られるようだが、北海道のサーモンといえばカラフトマス、 シロザケ、サクラマスの三種である。これらはサケ科のサケ族に属する。

北海道のこれ以外のサケ科の魚には、イワナ族のアメマス、オショロコマ、イトウ科のイトウがある。支笏湖などで見られるヒメマスはレッドサーモンの陸封型だ。その他、外来移入種としてニジマス、ブラウントラウト、ブルックトラウト、サツキマス(アマゴ)などがいろいろな経路で北海道あちこちの河川に入り込んでいる。(中略)

本州では河川の健全さを計る尺度にアユを用いられることがあるが、北海道の河川では自然に遡上するサーモンによって量ることができると思う。サーモンが自然産卵を行い、勝手に往き来して世代交代を繰り返し暮らしている河川は、まあ、良い川ではないだろうか。(中略)

到来するサーモンの群れを待っているのはヒグマやキツネだけではない。水中昆虫はもちろん各種微生物、鳥類、ほ乳類。いろいろな鳥獣に食べられたサーモンはその動物の地肉となり、残りは糞となって山塊に拡散分配される。糞はここでも微生物などの分解を経て、草本・樹木に吸収されてゆく。ここで終わりかというとそうではない。草木はシカやヒグマにまた食べられる。ドングリも食べられる。枯れた草や落ち葉は分解され、養分として今度は川にとけ込んで海に流される。海へ下った山の養分は、サーモンのエサともなるプランクトンやオキアミを養う。そのオキアミを山から下ったサーモンが食べて・・・云々・・・と、無数にある中の一つの経路をいえばこんな感じだ。つまり、北海道では、ありとあらゆる生物がいろいろな形でサーモンに依存し、絡み合いながら存在している。これが北方系のエコシステムだ。(中略)

サーモンというのは、本来、北の大地にとって、北の野生動物にとって、北の森にとって、何か特別の意味がある生物のような気がしてならない。北海道のサーモンは、我々ヒトの産業やビジネスにとってのみ重要な資源ではない。少し山の樹々や野生動物たちに返してやることはできないものか。

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