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2015年1月25日 (日)

山地拠点都市構想(その69)

山地拠点都市構想(その69)
第3章 知恵のある国家とは?
第2節 教育について
2、「勿体ない」の哲学
(3)知恵ある国家の教育・・「勿体ない」の教え

先に述べたように、「勿体ない」とは「命やモノの価値が十分に生かされていないのが残念だ」という意味である。青少年の教育では、「いのち」や「モノ」を大事にすることを教えなければならない。それを包括的に言い表わすことが言葉が「勿体ない」である。
「いのち」や「モノ」を粗末にしては「勿体ない」ということを教える訳である。
子どもたちに人気のテレビ番組に、「芸能人節約バトル」という番組があるが、こういう番組も悪くはない。「みんなイキイキと「節約生活」を楽しもう!」という訳だが、私のいう「勿体ない」は、単なる節約ではない。また、「勿体ない」という言葉に感激した人にノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイがいる。彼女は、日本語の「勿体ない」という言葉を、世界における環境保護の合言葉にしようと、国連の会議の中で演説されたことがあるが、私のいう「勿体ない」はもっと哲学的な意味を持っていて、奥が深い。
「いのち」を大事にする精神、「モノ」を大事にする精神なのである。しかし、この精神をどのようにして青少年に教えていくかは難しい問題である。

子供に当たり前の事、社会のルールを教えるのは大変なことだ。ただ「○○○しなさい」「○○○の時は、△△△するのよ」と言っても、子供はなかなか教えたようにはしない。親は教えたつもりになっていても、子供からすると、「なぜそうしないといけないの?」ということが判らないのである。子供が判るということは、理性ではなくて、感性の働(はたらき)による。

イザヤ・ペンダサン(山本七平)の「日本人とユダヤ人」 (1971年、角川文庫ソフィア) という本があった。彼は『日本教」などと言って私たちを驚かしたが、その本の中で「宗教団体のことを言っているのではなく、「日本人のもっとも頼りにするもの」或いは「日本人がもっとも大事にする心」のことを言っているのだと理解すれば、なるほど彼の言っているとおりかもしれない。信仰の拡大解釈が許されるとすれば、たしかに日本教というものは存在する。日本でもっとも尊敬されるのは、「人間味あふれる人」であり、宗教とかイデオロギーは関係ない。これを哲学的に言えば、人間には穴が開いていて、その穴の存在とその重要性を無意識に自覚しているのが日本人である。日本人が抱く感覚は、あくまでも感覚であって、言葉でなかなか言い表せない。自分で抱く感覚は人に説明できないのである。だから、日本に開いている穴を見て或いはその穴に入って感じる感覚というものは、どう表現すれば良いのかわからない。穴にいるのが神でも仏でも何でも良いのです。イワシの頭でも良いのである。それが日本教の本体だ。』・・・と言っている。

要するに、山本七平は、「感謝」とか「勿体ない」という気持ちの大切さというものは、日本教の基本的な感覚であって、到底言葉では言い表わせないし、それを教えることは困難、ということを言っているのだ。ではどうするか?
日本教の基本的な感覚、それは私たち日本人の常識、共通感覚であって、「当たり前のこと」である。その「当たり前のこと」を子供に教えることの難しは、いろいろな人が考えていて、それに関するホームページもいろいろある。ここではその代表的なものをまず紹介しておきたい。
http://kidscare2.com/

このホームページは、家庭教育のことを言っている。しかし、子供の教育で基本的に家庭教育が大事だとしても、大家族が崩壊し、おばあちゃんのいない過程が増えている現状では、家庭教育には限界がある。知恵のある国家としては、それを補完する社会システムを考えねばならない。家庭における子育てを補完する社会システム、これについても現在いろいろな動きがあり、知恵のある国家に向かう芽生えが出てきている。そこに今後の希望がある。その希望の動きについては、「母親、子育て、ネットワーク」というキーワードでネット検索してみてほしい。知恵のある国家としては、これら母親の子育てを支援するネットワークをベースとして、ひとつの社会システムを作り上げていくべきであろう。


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