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2014年10月 7日 (火)

山地拠点都市構想(その9)

山地拠点都市構想(その9)
前編の序文

「はじめに」で申し上げたように、この論文「山地拠点都市構想」は、 私なりの国土ヴィジョン であり、プラトンの国家論を参考にしたひとつの国家論である。

先に書いた「霊魂の哲学と科学」で展開した私の国家論を補完し、それを具体化したものである。「知恵のある国家とはどのようなものであるのか?」というのが今回のこの本における中心的テーマであるが、その答えを出すためには、前提となるいくつかの事柄をまずこの前編で明らかにすることとした。 

第1章「日本の政治」はポピュリズム(大衆主義)について書いたものである。 私は、日本の政治はようやくポピュリズム(大衆主義)になってきたとおもう。ポピュリズムは(大衆主義)は、弱者の論理であって、強者の論理ではない。民意を尊重する政治、おおいに結構なことではないか。
なお、ポピュリズムは、得てして衆遇政治に陥りやすい危険性を常に持っているので、衆愚的な政治家を引っ張って、速やかに「民意」に落ち着かせる、そのような大リーダーが必要であることはいうまでもない。大リ−ダーは、人柄がよく、先行きが見えて決断が早く、そして結果について責任の取れる人である。今西錦司が言うように、人柄、洞察力、責任が大リーダの条件だ。国民の目から見て決めるべきはさっさと決めてほしいのである。小田原評議をしていても始まらない。そして失敗したときは責任を取ってほしい。
政治も音楽やスポーツと同じように、ひとつの文化だから、やはりエリート教育が必要ではないか? その際には今西錦司の「リーダー論」が基軸になると思う。

第2章「自然の再認識」は、「自然と神の贈与」に感謝しながら如何に価値ある人生を生きるかという問題を考えながら、「自然と神の贈与」の典型的な産業である「農」の重要性を述べ、「農」によって如何に「故郷」の再生を図るかを論じたものである。
ハイデガーが言うには、「エートス・アントロポイ・ダイモーン」という言葉をヘラクレイトスが使っている。これはギリシャ人の思考を非常にうまく表現しているという。
「エートス」親しくあるもの、「アントロポイ」は人間、「ダイモーン」はギリシャの神々である。だから、「人間にとって親しくある場所は神の近くにいることである」という意味だとハイデガーは言っている。 神と自然は密接な関係にある。「神と自然の景観論」(2006年7月、講談社)という 野本寛一という名著がある。そのなかで、野本寛一は次のように言っている。すなわち、

『「神々の風景」は総じて変貌が著しい。それは衰微・荒廃してきているといって間違いない。その変貌と衰微は日本人の「神」の衰微であり、日本人の「心」の 反映にほかならない。すべての環境問題の起点はここにある。自然のなかに神を見、その自然と謙虚に対座し、自然の恵みに感謝するという日本人の自然観・民 族モラルが揺らぎ、衰えてきているのである。』・・・・と。

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コメント

この論文「山地拠点都市構想」は、 私なりの国土ヴィジョン であり、プラトンの国家論を参考にしたひとつの国家論である。
ポピュリズムは、得てして衆遇政治に陥りやすい危険性を常に持っているので、衆愚的な政治家を引っ張って、速やかに「民意」に落ち着かせる、そのような大リーダーが必要であることはいうまでもない。
私たちは今、「どこでもオフィス」プロジェクトを進めようとしているが、想いは国土の均衡ある発展である。今や、大リーダーがいないために、地方は疲弊の一途をたどっている。過疎地域がダメになると国全体もダメになる。まだ間にあう。過疎地域の自立再生を図ることだ。
そのためには、市町村も国の補助金に頼るだけでなく、自立経済を目指さなければならないが、国家としての責任も重い。私たちは、今、過疎地域の元気再生のために、自らやれることを実践しながら、広く世論に訴え、「民意」が地方、過疎地域、いうなれば田舎に向くように働きかけていきたいと思う。
政治に期待するところは大きい!

高知県では、木の文化県を目指し、国に対して木の国土軸ということを提案しておられます。みなさん!これを応援しようではありませんか。

西欧が石の文化であるとすれば、日本は、古来、木の文化でやってきました。したがって、今後とも木の文化を守り育てていかなければなりません。そのためには、木造家屋はもちろんのこと、鉄筋コンクリートのマンションなどにおいても各部屋の不燃化を図らなければなりません。大地震の時にいちばん恐いのは火災だからです。私たちは、都市における木造建築物の推進とその不燃化を図ろうと頑張っています。あわせてインテリアの不燃化をすすめようとしています。

現在、不燃化木材の技術基準がありません。本来、国にそういうものがないとおかしいのですが、ないのです。そこで、私達は、東大名誉教授の管原先生を委員長とする不燃化木材品質マネージメメント委員会を設置して、少なくとも私ども協会の会員だけでもその技術基準によって品質の明示を行なおうとしているのです。その実績を踏まえて、将来は、不燃化木材の品質基準を作ってもらうべく国に働きかけていく積りです。

再度申し上げます。私たちは、都市における木造建築物の推進とその不燃化を図るとともに、あわせてインテリアの不燃化をすすめようと頑張っています。

昨日、新木場で第1回目の菅原委員会があり、なんとか不燃化木材の普及を図りたいという想いを持つ人が集まり、今後の活動方針について議論いたしました。

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