霊魂の哲学と科学(その27)
霊魂の哲学と科学(その27)
第5章 霊魂の哲学について(20)
第6節 プラトンの語る悪魔(3)
ソクラテス:してみると、およそダイモーン的なもの、神的なものは、どのような観点から見ても、偽りとはいっさい無縁であることになる。したがって、神とは、全き意味において、行為においても言葉においても単一にして真実なものであり、自ら実際に変身することもなければ、また・・・現(うつつ)においても夢においても、幻影によって言葉によって兆(きざし)を送ることによっても・・・他の者を欺くということはないのだ。(中略)すなわち、神々は自ら変身して姿を変えるような魔法使いでもないし、言葉や行為における偽りによってわれわれを迷わすこともない、ということ。
アディマントス:賛成します。
プラトンがソクラテスをして言わしめていることは以上のとおりであるが、ここで注目してほしいのは、悪魔は神の対極的存在であるので、『 悪魔は、どのような観点から見ても、偽りと縁がある。したがって、悪魔とは、行為においても言葉において偽りであり、自ら実際に変身することを好むという特性を持っており、また・・・現(うつつ)においても夢においても、幻影によって言葉によって兆(きざし)を送ることによっても・・・他の者を欺くということになる。(中略)すなわち、悪魔は自ら変身して姿を変えるような魔法使いであるし、言葉や行為における偽りによってわれわれを迷わすものである、ということ。』・・・という部分である。
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