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2014年7月25日 (金)

霊魂の哲学と科学(その11)

霊魂の哲学と科学(その11)
第5章 霊魂の哲学について(4)

第2節 プラトンの霊魂観(2)

1、生成の哲学と霊魂

「パイドン」(岩田靖夫、1998年2月、岩波書店)において、プラトンは、『 「生者は死者から再びうまれる」のだとすれば、われわれの魂はあの世に存在する他はない。』と述べ、以下のように生成の哲学を説明する。すなわち、

『 美が醜に反対であり、正が不正に反対であり、その他無数のものがそのような関係にあるのだが、・・・そういうものにおいては、その一方は反対である他方からしか生じ得ないのだ。』
『 反対のものの対(つい)の間には、それらが二つである以上は、二つの生成がある。』
『 例えば、眠っていることから目覚めていることが生じ、目覚めていることから眠っていることが生ずる。そして、両者の生成過程は、一方が眠りに落ちることであり、他方が目覚めることである。(中略)生きているものから生じるものは何か? 死んでいるもの。死んでいるものからは何が生じるか? 生きているものである。(中略)こういう事情であれば、それは、死者たちの魂が必ずどこかに存在していて、そこから再び生まれてくる筈だ。』
『 一方の生成が、ちょうど円環をなして巡るように、他方の生成を常に補うのではなく、かえって、生成が一方からその正反対のものへのみ向かう何かが直線的なものであって、再び元に戻ることもなければ向きを変えることもないとすれば、万物は最後には同じ形をもち、同じ状態になって、生成することをやめてしまうだろう。(中略)すなわち、ものがすべて死んでゆき、ひとたび死んだならば、死者はその状態にとどまって再び生き返らないとするならば、最後には万物は死んで、生きているものはなにもない、ということになる筈だ。』・・・・と。


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