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2014年5月25日 (日)

御霊信仰の歴史的考察(その14)

御霊信仰の歴史的考察(その14)

第4節 御霊信仰の本質(4)

以上です。以上、御霊信仰の本質についての義江彰夫の考えを述べてきたが、このように長々と述べてきたのは、御霊信仰の本質というものを理解することが、天皇の権威というものを認識する上で極めて重要だと考えるからである。

第1節で述べたように、 御霊信仰とは、非業の死を遂げたものの霊を畏怖し、これを慰和してその祟りを免れ安穏を確保しようとする信仰であり、かつ、その祭祀が天皇の権威に基づいて或いは背景として執り行われて文化化したものであり、私は、御霊信仰の三要素として次の三項目を考えている。

1、非業の死を遂げた人の霊が存在すること。

2、天皇の権威に基づいて或いは背景として執り行われる呪力による祭祀が存在すること。
3、その祭祀が文化化され、国民の間に広く行われているお祭りが存在すること。

この御霊信仰の三要素の中でもっとも難しいが大事なのは3の文化化の問題である。天皇の権威は、不比等によってその基礎が固められたが、その後、どのようにして確立していったか? あらゆる知恵が動員され文化となっていったのである。もちろん、動員したのは朝廷である。私の考えでは、「天皇の権威の文化化」、それが御霊信仰である。このような私の考えからすれば、御霊信仰の問題は「天皇の権威」に関わる問題であり、「天皇の権威」というものを認識する上で、御霊信仰の本質を理解することは極めて重要である。そのような考えから、少々長くなったが、義江彰夫の考えを紹介した次第である。


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