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2013年10月16日 (水)

二つの政治形態(その2天命政治)

二つの政治形態(その2天命政治)

白川静は、その著「孔子伝」(昭和47年11月、中公叢書)の第2章「儒の源流」の中
で「天の思想」について書いている。その要点は次の通りである。すなわち、
『 天は自らその意志を示すことはないが、天意は民意を媒介として表現される。為政者
が天の徳を修めていれば、民意の支持を受けることができる。天意はそれによって動く。
ここには人民が、天意の媒介者として意識されている。政治の対象として、民衆の存在が
自覚されてきたのである。このような政治思想は、天の思想と呼ばれる。殷周革命を契機
として、天の思想が成立した。』
『 天意が民意によって媒介されるとすれば、それは絶対にして神聖なる王権ではない。
受命によって生まれた王権は、また革命によって失われる危険を常に包蔵する。天の思想
はまた革命の思想である。』
『 天の思想は、古代的な宗教と政治を切り離した。そしてそこに合理的な精神を導入し
たが、天意が民意を媒介として表現されるのは、人間の存在の根拠が、その徳性のうちに
あるとする自覚にもとづいている。』
『天の思想とその展開を辿ってゆくと、初期の儒家の政治思想や道徳思想が、ほとんどす
で西周の後期において、ほぼ体系づけられていることが知られよう。』
『 周初に起った天の思想は、西周後期の危機意識の中で深められていった。しかしその
思想を記した「書」や「詩」が、故事の伝承者である史や楽師によって伝えられたため
に、思想として発展する機会を持ち得なかったことはやむを得ない。彼らは本来、神秘主
義者であるからである。史・師ばかりでなく、その学を承けた孔子においても、天の思想
は十分な展開をみせなかった。民人を媒介として天意が示されるという、政治思想として
の天の理解は、孟子によって回復され、その民本思想の根拠となった。』
『 孔子も、しばしば天を称している。(中略)徳の根源を天にもとづけて言うこともあ
るが、これを政治思想として組織することはなかった。そこに巫史の学から出た孔子の思
想家としての限界があった。』・・・と。

それでは、次に、政治思想としての天命思想について、孟子の思想を勉強しておきたい。

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