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2012年9月21日 (金)

権威と服従の問題(2)

権威と服従の問題(その2)

権威と服従の問題(その2)
ミルグラムは著書「服従の心理」の中で、次のように言っている。すなわち、
「人間の尊厳をめぐる懸念は、人が道徳的に行動できる可能性に対する敬意に基づいている。」
「私は当初、実験室に来るあらゆる人物は権威の命令を受け入れるのも拒絶するのも自由だという信念を持っていた。この見方は、人が自分自身の行動を選ぶ能力を持っていると想定している点で、人間の尊厳という発想を指示している。」・・・・と。
し かし、実験の結果は、意外にも、人はその時の状況、つまり命令を下す権威との関係によっていともたやすく、権威の命令に服従する・・・ということである。 ミルグラムの実験は、人間の尊厳という発想、つまり人が道徳的に行動できる可能性に対する敬意を持っていたとしても、現実には、ほとんど役に立たないとい うことである。
すなわち、ミルグラムの提起する問題の焦点は、人間の尊厳という発想、つまり人が道徳的に行動できる可能性に対する敬意を基盤として、具体的にそういう行動が普通の人ができるようになるためには、何が必要か・・・ということである。
オ オカミは、ボスが何を考えているかは注意深く見守りながらも安易にそれに服従しない。ボスの考えも一つの重要な判断材料になるが、まわりの環境、つまり自 然との関係、他者との関係も考慮に入れて、自分自身の行動を決定する・・・そういうまさに「尊厳」を生きる動物だそうである。イギリスとアメリカを股にか けて活躍する新進気鋭の哲学者・マーク・ローランズがそういっている(哲学者とオオカミ、2010年4月、白水社)。

人間が、オオカミの如く、ボス(権威)は重視しながらも、他との関係を感知しながら、自分自身の行動を決定してくにはどうすればいいか。私は、これ は意志の問題ではなく、感性の問題ではないかと考えている。もう少し考えを深めていきたいが、今日のところは、とりあえず私の感性哲学を紹介しておきた い。
http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/kansei00.html

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