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2009年1月12日 (月)

道の駅と第6次産業

 道の駅は,本来,都市と農山村との交流拠点でもあるが,現在は,そういった交流機能よりも産地直売的な機能に人気があるようだ。この産地直売的な機能がより充実していけば,過疎地域の農業にとって,言い替えれば過疎地域の第6次産業にとってもっとも基本的なインフラとなる。
 竹村健一が近著「変わる世界で日本こうなる」(2008年11月15日、青春出版社)の中に,わざわざひとつの章を設けて,日本農業の今後のあり方について書いている。その中に直売所のことを書いた部分があるので,ここではまずそれを紹介したい。日本総合研究所の主任研究員・大澤信一は日本農業を発展させる鍵の一つは「農産物直売所」と考えているが,そういう見解に竹村健一も同感らしい。
 スーパーで買う大根一本の値段が200円だとすると,農家の手元に入るのは50円前後だという。あとは流通経費や包装資材の価格が上乗せされて,店頭価格が200円となる。それに対して、直売所ではスーパーより安い180円という値付けをしても、農家の手元には150円くらい入る。流通や包装資材などの経費がカットできるが,消費者に提供できる価格は市場価格より抑えられ、しかも農家の手取り分は数倍多くなる。消費者,生産者ともにお得になるのが直売所なのだ。竹村健一はそのほかにも直売所についていろいろ書いているが、それらは本を読んでもらうとして、今後農協改革が必要だと思われるので,ここでは農協に関する部分を紹介しておきたい。彼はこう書いている。すなわち、
「 (農協は)従来の流通ルートを否定するものであるだけに,直売所の拡大に抵抗を見せる可能性は十分にある。しかし,私は農協にとっても,これは組織を見直すいい機会であると考える。農業保護政策がとりづらくなり,日本の農業が衰退しつつあることに農協は大きな危機感を持っていると聞く。従来の既得権益を維持することはもはや不可能であることは明白だ。だとすれば,大分県日田市の大山町農協のように新しい道を模索する必要がある。直売所の拡大はそのきっかけになるかもしれない。」・・・・と。私もまったく同感である。

さて,直売所に関する竹村健一の見解を紹介した上で,道の駅に関する私の話に移りたい。
 私が中国地方建設局長をしてとき、全国に先駆けて道の駅と取り組んだのだが、その時の考えでは,特に,道の駅を都市と農山村との複合的な交流拠点にしたかった。しかし、 平成17年10月31日(月)、国土交通副大臣のときに、「道の駅価値創造セミナー」(主催:株式会社日本総合研究所)で述べたように、残念ながら現在はそうなっていない。したがって、今後は、是非、新たな価値を創造していただいて、道の駅を・・・理想的な都市と農山村との交流の場・・・に仕上げていって欲しいと願っている。
http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/mitieki.html

 私はすでに「地域通貨の哲学」で述べたように、地域通貨というものは,地域の信頼切符とでもいうべきか、コミュニティーにおけるコミュニケーションがうまくいくための贈与財であり,中央銀行券がないとその国が成り立たないように,地域通貨がなければその地域は成り立たない。これからは地域の時代であり地域力の時代だが、市場経済が渦巻く現代において,贈与経済の通貨がないと,ボランティア活動は長続きしない。ボランティア活動がうまくいかないと,地域医療も,地域介護も,地域教育も,地域産業たる第6次産業もうまくいかないのである。
 行政と企業とボランティアは一体でなければならない。地域医療や地域介護や地域教育、そして第6次産業といわれる地域産業がうまくいくかどうか,その鍵を握るのが地域通貨である。そして、私の考え その地域通貨がうまくいくかどうか、その鍵を握っているのが道の駅なのである。
http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/yokubous.html

 私は先に述べたように、地域通貨の流通条件として「贈与の三角形」というものを考えており、「贈与の三角形でいちばん大事なのは地域農業である。地域農業は市場作物と贈与作物を作る。地域農業の担い手は、兼業農家や高齢農家,或はご主人が働きに出て行ってお母ちゃんやおじいちゃんやおばあちゃんでやっているいわゆる三ちゃん農業であっても良いが、やはり主力は農業法人と第6次産業である。そして私が新しい企業形態としてその発展を期待しているのは第6次産業である。したがって,第6次産業も地域農業として,市場作物のほか贈与作物も作らなければならない。贈与作物はもちろん地域通貨でやりとりがされる。」と述べた。
http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/tuuka801.html
 

 地域通貨でいちばん大事なことは,野菜が買えるかどうかということである。農山村地域で都会の人々が自然に集まってくるところは道の駅であるから,地域農業の担い手が都会の人々に野菜を売るとすれば,道の駅がいちばん良いだろう。
 都会は中心商店街の適当な場所に青空市場を開設すれば良い。そして,その青空市場では定期的に開いて産地直売の野菜や果物を売れば良いと思う。
 都会の人は,自分の好きなところを心の故郷と決めて、セカンドハウスを造るなり,しょっちゅうそこに出かけるようにし,出かけたときは道の駅で野菜や果物を買う。逆に、過疎地域の農業関係者が都会の中心商店街に来たときは、そこで日常用品を買い,中心商店街の人は産地直売の野菜や果物を買う。そういう風にすれば良いと思う。かくして農山村と都会に交流が始まるのだ。過疎地域の人々も都会に子供の家に泊まるなりセカンドハウスを持つなりして,都会にしょっちゅう来れるような算段をすることになるだろう。
 とにかくこれからの生き方として、自分の好きな心の故郷に・・・「故郷納税」をして、週末なり折々の生活を大いに楽しむようになれば良いと思う。そういう地域社会をつくるのは,行政やNPOの役割でもあるがこれからの企業の役割でもある。私が第6次産業を重視する所以である。私がいう第6次産業というのは,地域産業のことであり、いわゆる地場産業のことではない。行政とNPOと一体になって地域のために尽くすのが地域産業の意味であって,企業の規模を言っているのではないし,資本が地域内か地域外かを言っているのでもない。私はマッコーリーなど外国の資本であっても,行政とNPOと一体になって地域のために尽くすのが地域産業であればそれはそれで良いと考えている。
 それからもう一つ言いたいことがある。それはPFIのことである。私が最初にPFIを考えたとき,それは真に民間企業のノウハウを活用するということであった。ところが,現在はそうなっていない。しかし、PFIは官民対等の契約であるから,契約さえ成立すれば、民間企業はどんなことでもやれる。そういう世界である。真に民間企業のノウハウを活用するには、指定管理者制度ではダメ。真のPFIでないとダメなのである。
 したがって、私は、第6次産業が行政と一体になって事業を展開する場合、真のPFIでないとダメだと考えている。PFIもどきはダメだ。本来、PFIは・・・・企画,計画,設計,施工,管理を一体的にやるべきものであって、行政の仕様に従ってやるべきものではない。私の頭の中には、企画から,計画,設計,施工,管理までを30年なら30年かけて第6次産業がやって、その儲けは全部民間企業のものでもいいし儲け折半でもいい。要は、契約次第である。どういう契約を締結するかは市町村の首長次第である。第6次産業はそういうPFIの基本も含めて市町村長に提案すべきである。 私は、第6次産業というこれからの地域産業は、もちろん首長さん次第だが、結局、それも民間企業側の説得次第ということになろう。私は、道の駅というものを・・・・真のPFIで・・・・第6次産業が中心になって企画,計画,設計,施工,管理までを一貫してやるべく、今後、大いに働きかけていきたい。

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コメント

20 :非公開@個人情報保護のため:2008/09/30(火) 23:40:27

        ゴガギーン
             ドッカン
         m    ドッカン
  =====) ))         ☆
      ∧_∧ | |         /          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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